サザエさんの問題行動

 サザエさんは平均視聴率が20%前後という非常に高い部類に属する国民的なアニメ番組である。1969年10月5日から始まり、週1回の固定放送枠を持つアニメ番組では世界一の長寿番組とも言われる。しかし、その作品の主人公であるサザエの問題行動が死を招く結果となってしまった。



 1991年10月13日放送分までは、番組のエンディングにサザエがピーナツなどを投げ食いしていたところを視聴者に見つかり、慌てて隠しながら「来週もまた、見てくださいね~」とナレーションした直後、喉に詰まらす仕草をして「んが、ん、ん」とも「んがっくっく」とも聞こえるような声を発していた。

 このシーンに対し耳鼻咽喉科や小児科の医師から、投げ食いを子供が真似て気管を詰まらせると最悪の場合死亡事故につながると指摘がされており、実際に小学6年の男児が真似をして死亡する事故が1990年頃に発生。その際、制作会社のエイケンは「少しでも危険があるものを放映するわけにはいかない」とコメントした。フジテレビは事件後に原作者の長谷川町子に了解を取りエンディングを変更。さらにはこの変更をニュースとして扱い、夕方のニュース番組『FNNスーパータイム』内の全国ニュースで報道した。

 現在のエンディングはサザエが手にじゃんけんのグー・チョキ・パーの絵が付いた棒を持ち、「じゃんけんポン!うふふふふふふ」の声と共に3つのうちのどれか1つを視聴者に見せるパターンに変更されている。