エルンスト・ルートヴィヒ・キルヒナー

エルンスト・ルートヴィヒ・キルヒナー(Ernst Ludwig Kirchner 1880年5月6日生)
 [ドイツ・画家]



 バイエルン州アシャッフェンブルク生まれ。1901年から4年間ドレスデン工科大学で建築学を学び、1903年から1904年にかけてミュンヘンの画家ヘルマン・オプリストに師事し、絵画を勉強する。1905年、ドレスデン工科大学の学友であるヘッケル、シュミット=ロットルフらと画家グループ「ブリュッケ」を結成し、その指導者として活躍た。精神躍動を木版で表現し、銅版、石版も手掛けた。

 第一次世界大戦勃発後、エルンストは兵役に就く。1915年にザクセン州ハレの砲兵隊に配属されたが、神経衰弱が酷かったことから同年11月に除隊になり、フランクフルト近郊のサナトリウムで療養生活を送った。1917年にはスイス・ダボスに移って山並を題材とした作画活動を続けるが、1930年代半ばからは心身の衰弱がさらに激しくなり、肺結核も患った。

 1933年に政権掌握したナチス・ドイツにより自分の作品が「退廃芸術」とされ、「退廃芸術展」に作品が32点も出展されるなどしたことにもショックを受け、1938年にダボス・フラウエンキルヒの自宅でピストル自殺を遂げた。

 1938年6月15日死去(享年58)