チェイス

チェイス(Chase 1974年8月9日発生)
 [チェイスはアメリカのブラス・ロックのバンドである。ツアー中の飛行機が墜落し、メンバー計4名が死亡。]



 チェイスは1971年にデビューし、デビュー曲の「黒い炎(Get It On)」はビルボードで24位まで上昇するヒットになった。ファースト・アルバムも22位まで上がり、40万枚のヒットとなったことで、チェイスは、シカゴ、ブラッド・スウェット&ティアーズに続くブラス・ロックの旗手として名を上げた。


 特異なのはブラス・セクションが「トランペットのみの4人編成」という点である。このためブラスの音は従来のバンドよりも、かなりの技術を要するトランペットの高音に特徴があり、またラテン・パーカッションもバンドの音楽を、パッションに満ちたものにしていた。

 ファースト・アルバム『追跡(Chase)』が、1971年の全米年間ヒットチャート1位を獲得するという快挙を成し遂げるものの、セカンド・アルバム『ギリシャの神々(Ennea)』の収録中、家族との時間を大切にしたいなどの理由でメンバーが次々と離脱。セカンド・アルバム発表後、結成2年を待たずしてバンドは解散する。


 しかし、解散後2年を経てリーダーのビル・チビル・チェイスは1974年にメンバーを一新して再度グループを結成、ジャズ色をさらに強めた3枚目のアルバム『復活(Pure Music)』を発表して精力的にライブ活動を開始する。ところが同年8月9日、ツアー中の飛行機が墜落し、ビル及び新加入のメンバー3名(ウォーリー・ヤーン、ウォルター・クラーク、ジョン・エンマ)の計4名が死亡。バンドは消滅した。