手錠水死事故

手錠水死事故(1964年9月30日発生)
 [映画の撮影中、二人の俳優が手錠をつないだ状態で誤って川で死亡した事故。]



 1964年9月30日午後2時、福島県南会津郡下郷町で日本シネマフィルムが若松孝二監督『誤審』のロケをしていたところ、俳優の高須賀忍(33)と赤尾関三蔵(33)が手錠につながれて大川を渡るシーンで川に流される事故が起きた。

 ロケは25人で9月28日から10月4日まで行われる予定で、強盗犯と詐欺犯が1組の手錠で列車で護送途中に脱走するシーンの撮影だった。雨続きで川は増水しており、幅40m、岸から10mの深さ50cmの場所で高須賀が転び、手錠で繋がれていた赤尾関も一緒に流された。若松監督やスタッフら4人が助けようとして川に飛び込んだが発見できず、その後捜索が行われ、10日後に700m下流で遺体となって発見された。