ウルリケ・マイヤー

ウルリケ・マイヤー(Ulrike Maier 1967年10月22日生)
 [オーストリア・アルペンスキー選手]



 ザルツブルク近郊のラウリスで生まれた。アルペンスキー・ワールドカップには17歳となった1984~1985シーズンより出場した。1988年のカルガリーオリンピックでは回転で6位、大回転で10位に入った。1989年アメリカ合衆国コロラド州ベイルで行われたアルペンスキー世界選手権のスーパー大回転で金メダルに輝いた。このレース後のドーピング検査で彼女は妊娠3ヶ月だったことがわかった。

 出産後地元オーストリアのザールバッハ・ヒンターゲルムで行われた1991年の世界選手権でもスーパー大回転で金メダル、大回転でも銅メダルを取っている。 1992年のアルベールビルオリンピックにも出場、スーパー大回転で5位、大回転で4位に入った。ワールドカップでは通算5勝を挙げている。

 1994年1月29日にガルミッシュ=パルテンキルヒェンで行われたワールドカップの滑降でマイヤーは雪に足を取られバランスを失い時速120kmでコース上に設置されていた速度計測器に激突した。直ちにヘリコプターでムルナウの病院に運ばれたが3時間後に死亡を宣告された。

 計測器には干し草入りの袋が巻いてあるだけで、頭部から衝突した彼女は首の骨を折っておりほぼ即死の状態だった。彼女はそのシーズンを最後に引退して母親業に専念するつもりだったという。

 1994年1月29日死去(享年26)