ニック・コーデロ

ニック・コーデロ(Nick Cordero 1978年9月17日生)
 [カナダ・俳優]



 カナダのオンタリオ州ハミルトンでカナダ人の母とコスタリカ出身の父の間に生まれ育った。舞台俳優としてのデビューは2009年にニュージャージー州ニューブランズウィックで公開された『トキシック・モンスター』である。これは映画『悪魔の毒々モンスター』を舞台化した作品である。ブロードウェイでの初舞台は2012年の『ロック・オブ・エイジズ』である。

 2014年には『ブロードウェイと銃弾』のチーチ役で、トニー賞ミュージカル主演男優賞とドラマ・デスク・アワードミュージカル主演男優賞にノミネートされた。この役でアウター批評家サークル賞ミュージカル主演男優賞とシアターワールド賞を受賞した。

 2016年3月には『ウェイトレス』に参加し、アール役を演じた。だが、その年の内に降板して、新たにブロードウェイ初演のミュージカル『ブロンクス物語』に参加し、2016年11月3日からロングエーカー劇場でソニー役を演じた。この役柄で2017年のドラマ・デスク・アワード(ミュージカル助演男優賞)にノミネートされている。

 2017年には、CBSの警察ドラマ『ブルーブラッド〜NYPD家族の絆〜』第8シーズン第4話「アウト・オブ・ザ・ブルー」と第9話「ヘビー・イズ・ザ・ヘッド」でビクター・ルーゴ役を演じた。2018年には、第8シーズン第20話の「ユア・シックス」で再演した。

 私生活では2017年9月3日に『ブロードウェイと銃弾』で共演したアマンダ・クローツと結婚。2019年6月には一子を授かっている。

 2020年3月30日、世界中で蔓延していた新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に感染し入院。その時点で重篤状態にあり、3週間ほど、集中治療室(ICU)にて人工呼吸器を付け、人工透析と体外式膜型人工肺(ECMO)による治療を受けた。4月半ばには、合併症による血栓症によって右脚を切除する事態となり、ようやく意識が回復したのは5月13日だった。

 だが、その後も容態が回復することはなく、7月2日には妻アマンダはツイートにて、両肺の移植手術が必要になるだろうと語った。そして7月5日午前11時40分、闘病生活95日の果てに、家族に看取られながら他界した。

 2020年7月5日死去(享年41)