ジョイ・ダンロップ

ジョイ・ダンロップ(Joey Dunlop 本名:ウィリアム・ジョゼフ・ダンロップ 1952年2月25日生)
 [北アイルランド・オートバイレーサー]



 バリーマネー出身。レースを始めたのは1969年。マン島TTレースにおいて通算26勝を記録し、"キング・オブ・ザ・ロード"の異名をとった。1985年、1988年、2000年の大会ではハットトリックを達成。また、マン島と並んでヨーロッパ有数の公道レースであるアルスターグランプリでも24勝しており、1982年から1986年まではTT-F1世界選手権で5年連続チャンピオンに輝いた。

 レースにおける業績によって1986年にMBE勲章を受章。1996年にはルーマニアの孤児院での人道的な活動によりOBE勲章が与えられた。ダンロップはしばしば自身が所有するレース機材搬送用の輸送機に物資を積み込み、ボスニアとルーマニアの紛争地域に衣類や食料を届けていたのである。これらの人道活動は、注目を引かないようにダンロップの名前を表に出すことなく行われていた。

 2000年、エストニア共和国タリンで行われた公道レースで750ccと600ccで勝利を収めたダンロップは、続いて125ccのレースに出場した。ウェットコンディションとなったレースでトップを走っていたダンロップであったが突如マシンのコントロールを失い、路傍の木に激突した。即死だった。

 ダンロップの死後間もなくエストニア政府は公式ウェブサイトで追悼の意を表し、北アイルランドのテレビは葬儀の模様を生中継で伝えた。葬儀にはイギリスやアイルランドの各地からバイカーや関係者が集まり、参列者は5万人にのぼった。

 2000年7月2日死去(享年48)