水原玲子

水原玲子(みずはられいこ 本名:吉野美智子 1911年3月10日生)
 [女優]



 広島県生まれ。県立広島第一高等女学校中退。大阪でカフェの女給となり、1930年に広津和郎原作『女給』映画化のヒロインとして帝キネ太秦現代劇部入社。『女給』が大ヒットし、女給出身スターと騒がれた。新興キネマ改組後も藤山一郎の“丘を越えて”を主題歌にした『姉』に主演。続編『女給・君代の巻』『花嫁選手』のダンサー役に力演。『月よりの使者』で入江たか子と共演するなど、着実な人気を得たが、共演した津村博と恋愛問題を起こし1934年退社。

 その後、実演に走り地方まわりの劇団に参加した無理から健康を害し、古巣の撮影所近くの自宅に帰り、1935年10月に病気により死去。どこか妖婦的な魅力をもちながら、ひたむきな母親や教師もこなす不思議な女優であった。

 1935年10月12日死去(享年24)