カムニャック

カムニャック(Kamunyak 199?年生)
 [ケニア・ライオン]



 カムニャックは、アフリカ大陸のケニア北部にあるサンブル自然保護区にいたメスのライオンである。この若いメスライオンは、肉食動物にとって獲物であるはずの草食動物オリックスの子供を養育し、他の捕食者から守ろうと行動したことで有名になった。

 カムニャックは、群れに属さず1頭のみで行動しているメスライオンだった。ライオンは社会性が強い動物のため、メスと仔ライオン、そして少数の成熟したオスが群れを作って行動するのが通常であり、カムニャックのように1頭だけで暮らすメスは異例のことだった。このライオンは、少なくとも5頭のオリックスの子供を自ら養育していた。だが、オリックスの子供はライオンの仔のように行動することはできず、カムニャックが自らの餌を探している間どこかで待ち続けていることもできなかったため、カムニャック自身は飢餓に苛まれる結果となった。

 2002年1月のBBCによる報道では、カムニャックは約2週間にわたって1頭のオリックスの子供を保護し、ヒョウなどの外敵からこの子供を守っていた。しかし、この子供と川へ一緒に水飲みに行ったとき、疲れていたカムニャックは眠ってしまい、腹を空かせたオスライオンの接近に気付かなかった。オリックスの子供はオスライオンの餌食となってしまい、それに気づいたカムニャックは非常に怒っていたという。この事件があった後も、カムニャックが数回にわたってオリックスの子供を養育しているのが目撃された。

 カムニャックの姿が最後に目撃されたのは、2004年2月のことだった。それ以来かなり捜索が行われたにも関わらず、その生死は確認されていない。