タビー・ヘイズ

タビー・ヘイズ(Tubby Hayes 1935年1月30日生)
 [イギリス・サックス奏者]



 ロンドン出身のハード・バップテナー・サクソフォーンまたはヴィブラフォン奏者である。父親はヴァイオリニスト。パワフル且つ淀みなく溢れ出るアドリブをヨーロッパ・ジャズファンに披露した。ソニー・ロリンズ、ジョン・コルトレーンの影響が覗えたが、後期はメロディアスで明快、強力なハード・バップジャズをプレイした。自身のクインテット作1962年の「Down In The Village」は中期の名盤、1967年のカルテット作品「Mexican Green」はモードと革新をクロスオーバーさせたブリティッシュ・ジャズの傑作である。

 イギリス・ジャズ界の重鎮ロニー・スコットらと数多く共演、リーダー作も残したが、1960年代後半に入ると英国の音楽界はロックに席巻されジャズは隅に追いやられた。タビーは麻薬中毒になり、3回目の心臓手術の最中に帰らぬ人となった。

 1973年6月8日死去(享年38)