ドン・ドラモンド

ドン・ドラモンド(Don Drummond 1932年3月12日生)
 [ジャマイカ・トロンボーン奏者/作曲家]



 キングストン生まれ。多くの音楽家を輩出していることで知られるキングストン市のアルファ・ボーイズ・スクールというカトリック系私立学校を卒業後、1950年代中頃からジャズのエリック・ディーンズ・オールスターズで音楽活動を開始し、スカの誕生に伴い1963年にジャズバンド「ザ・スカタライツ」に参加。数多くの作品を手掛け、ドン・ドラモンドのアレンジによる『マン・イン・ザ・ストリート(Man In The Street)』がUKのトップ10に入った。ジャズ・ピアニストのジョージ・シェアリングは、ドン・ドラモンドを世界の5本の指に入るトロンボーン奏者と評した。

 しかし、几帳面すぎる性格が災いし精神的に異常をきたし、1964年には恋人であった歌手でダンサーのアニタ・マルガリータ・マンフッドを殺害した容疑で有罪を宣告された。これが原因のひとつになりスカタライツは解散する。1969年に死亡するまで、精神病の施設で暮らした。公式の死因は自殺もしくは栄養失調や薬物による心不全だが、キングストンの音楽シーンに対する政府の陰謀説やマフィアによる他殺説(マンフッド殺害の復讐)もある。

 1969年5月6日死去(享年37)