池田敏春

池田敏春(いけだとしはる 1951年2月23日生)
 [映画監督]



 山形県出身。1974年、早稲田大学第一文学部卒業。在学中から石原プロモーションにて助監督を務める。卒業後日活に入社。曽根中生などの助監督をしながら脚本を執筆する。1980年、『スケバンマフィア・肉刑・リンチ』にて監督デビューを果たし、1982年『天使のはらわた赤い陰画』がきっかけで日活を退社しディレクターズ・カンパニーに参加する。『人魚伝説』はディレクターズカンパニーの第一作目の作品で監督たちの手によって思いどおりの作品を作るという理想の作品として、当時の日本映画界を震撼させた。

 1991年にディレクターズ・カンパニーを離れた後はフリーランスとして活動。2003年には東宝のTV特撮ドラマである『超星神シリーズ』においてレギュラー監督として参加。その後は、『ハサミ男』、『秋深き』などを監督した。

 2010年12月24日に三重県志摩市の知人宅を出た後連絡が取れなくなっていたが、同年12月26日に志摩市の大王崎灯台付近の海上で死後1日から2日経過した遺体が発見され、翌2011年1月28日に三重県警鳥羽署より遺体の身元が池田であると発表された。なお、この海岸は自身の作品『人魚伝説』(1984年)が撮影された場所でもあった。

 一部情報によると、池田敏春の最後の監督作品となった『秋深き』(2008年)でプロデューサーを務めた若杉正明からギャラを支払って貰えず、困っていることを周囲に訴えていたという。ちなみに、若杉正明は2014年に映画製作への出資名目で現金約3000万円を詐取したとして、警視庁渋谷署に詐欺容疑で逮捕されている。逮捕容疑は2008年11月下旬、映画制作に関与していないにもかかわらず、東京都港区の会社役員男性に対し、「大成功した実績のある映画のシリーズなので、確実に投資額の5倍になる」、「テレビ局が契約に入っているから大丈夫だ」などと嘘を言い、若杉の口座に約3000万円を入金させ、詐取した疑い。

 2010年12月24日死去(享年59)