竹内結子

竹内結子(たけうちゆうこ 1980年4月1日生)
 [女優]



 埼玉県出身。3人姉妹の末っ子。中学2年の時に母を癌で亡くす。中学校を卒業してすぐの春休み、原宿でスカウトされはスターダストプロモーションに所属する。1995年、大蔵省のCMでデビュー。1996年、堂本光一主演のテレビドラマ 『新・木曜の怪談 Cyborg』(フジテレビ)での快活なヒロイン役女子高生としての全話出演で女優デビューした。

 その後は数々のドラマや映画などに出演、1999年に放送されたNHK連続テレビ小説 『あすか』、2001年に放送されたテレビドラマ 『白い影』(TBS)ではそれぞれヒロイン役を務め、広く知られるようになった。その翌年に放送されたテレビドラマ『ランチの女王』では、フジテレビ月曜9時枠の連続ドラマ(月9)に初主演し、トップ女優となった。トレンディドラマの時代が終わると、女優不遇の時代が続く中、数少ない実力派として目されるようになった。

 ヒロイン役で出演した映画『黄泉がえり』は感動が口コミで広まり異例の動員を記録。当初公開期間は3週間の予定であったが、最終的に3ヶ月以上のロングラン大ヒットとなった。2005年6月、映画『いま、会いにゆきます』で共演した中村獅童と結婚。妊娠していることも公表し、同年11月に第1子となる男児を出産。2007年に公開された主演映画『サイドカーに犬』での演技は高く評価され、キネマ旬報ベスト・テン主演女優賞、日本映画批評家大賞主演女優賞など、多くの賞を受賞した。

 2008年、2月に中村と離婚、親権は竹内に委ねられた。同年、月9ドラマ『薔薇のない花屋』にヒロイン役で出演し、3年ぶりにドラマ復帰した。2010年、スペシャルドラマ『ストロベリーナイト』で主演を務め、初の刑事役に挑戦した。2014年、三谷幸喜作・演出の舞台『君となら』で主演を務め、舞台に初挑戦。2015年、主演作品『残穢 -住んではいけない部屋-』が、第28回東京国際映画祭コンペティション部門に出品された。

 2019年2月27日、所属事務所の後輩の中林大樹と再婚、連名で報告した。2019年8月28日、第二子を妊娠していることがわかった。翌2020年1月末に男児を出産。同年9月1日、6年にわたってCMキャラクターを務めている即席麺ブランドのイベントに出席、第二子出産後初の公の場で、笑顔を見せながらプライベートを話していた。

 2020年9月27日2時ごろ、東京都渋谷区の自宅マンションでぐったりしているところを夫により発見され、搬送先で死亡が確認された。現場の状況から自殺とみられるが、遺書は見つかっていない。自宅マンションは室内が2階建て構造のメゾネットタイプ。竹内は26日夜、夫と子供たちと一緒に普段通り食事をした後、寝室のある2階に一人で上がったという。しばらくして様子を見に行った夫が、寝室のクローゼットの中で首を吊った状態の竹内を発見し、119番通報した。救急隊員が到着した時にはすでに心肺停止状態だったという。家族と一緒にいた時は変わったところはなかったといい、食事の時も変わらず明るく会話をしていたという。

 仕事もプライベートも順調に思われたトップ女優の突然の訃報は、日本中に大きな衝撃をもたらし、様々な憶測が流れる事態となった。竹内が死去したことを受け、政府は悩みを抱えている人は支援を求めるよう呼び掛けた。

 竹内は生前、2016年に発生した熊本地震の被災地への支援を4年間続けていた。埼玉出身だが、2003年に出演した『黄泉がえり』のロケ地が阿蘇だった縁で毎月支援を続け、亡くなった月にも寄付金が振り込まれていたという。

 2020年9月27日死去(享年40)