クリストフ・コメダ

クリストフ・コメダ(Krzysztof Komeda 本名:クリストフ・トルチンスキ 1931年4月27日生)
 [ポーランド・ジャズピアニスト/作曲家]



 コメダはポズナンの裕福な家庭に生まれた。家にあったグランド・ピアノに早くから親しみ、7歳の時からクラシック・ピアニストを目指して正規の勉強を開始。中学校時代にジャズを知り、演奏するようになった。

 コメダは元々医者であったが、1950年代後半からヨーロッパ各国でジャズ演奏の活動を始める。本名はトルチンスキだがジャズを嫌う共産党に目を付けられることを恐れ、ステージネームとしてコメダの名前を使用していた。1962年リーダー・アルバム「Crazy Girl」で本格デビュー。1965年の「Astigmatic」ではモードを基盤としたフリー手法で緊迫感のある、それまでのイメージを刷新した革新的なサウンドで注目を浴びた。

 またコメダは、数多くの映画音楽を手がけ、中でもロマン・ポランスキー監督の『水の中のナイフ』や『ローズマリーの赤ちゃん』、アンジェイ・ワイダ監督の『夜の終わりに』などが有名である。

 1969年、ハリウッドで友人と酒を飲んでいた際に酔ったはずみで転倒し、頭部外傷を負った。病院に担ぎ込まれたが、数ヶ月間意識不明の状態となり、故郷ポーランドへ移送中にワルシャワで亡くなった。

 1969年4月23日死去(享年37)