チェ・ギュヨプ

チェ・ギュヨプ(1906年3月17日生)
 [北朝鮮・歌手]



 1930年デビュー。1932年に『酒は涙か溜息か』・『希望の丘(丘を越えて)』・『影を慕いて』など日本の流行歌を朝鮮語訳して歌いヒットした。その後も『峯子の歌』などのヒットを連発するが、1934年には当時の東京市内のカフェー(当時存在した風俗営業を行う特殊喫茶)で女給(広く一般的に女子のサービス業従業員のことを指したが、赤線やカフェーにおいては狭義に風俗営業を行う女性のことを指した)との淫行スキャンダルを起こし、1937年には詐欺容疑で逮捕されるなど私生活でも話題にも事欠かなかった。また日本においても長谷川一郎の芸名でレコード発表をした。

 とても朝鮮人とは思えない極端な親日派として知られ、第二次世界大戦時に大政翼賛会に加入したばかりか、帝国陸軍の軍装で軍用機募金運動を行うなどした。日本の敗戦後には親日派にもかかわらず上手く立ち回り訴追されることなくステージ活動などを続けたものの、イデオロギー転向して1949年に北朝鮮へ渡り、最後には反体制分子として炭坑に収容されて重労働を課され、野垂れ死に同然の悲惨な最期を遂げたという。

 1949年12月??日死去(享年43)