石原伸司

石原伸司(いしはらしんじ 本名:石毛義雄 1938年5月25日生)
 [作家/ヤクザ]



 東京都生まれ。まもなく千葉県に疎開。父親は闇ブローカーで母親は「かつぎや」(闇屋)をしていた。父親の暴力に耐えかねて12歳で家出、東京の繁華街で浮浪児として過ごし銀座のナイトクラブのホステスに拾われる。ホステスは若かったため、石原を「愛人」や「彼氏」とは見ずに「自らの子供」として接した。読み書きはそのホステスに教わったという。

 15歳でチンピラとなり、22歳で暴力団構成員となり、銃刀法違反、傷害など犯罪を重ね、大阪刑務所をはじめ、宮城刑務所、府中刑務所と刑務所で30年近くに渡り服役。

 2001年5月、徳島刑務所での服役後、刑務所手記などを発表。また、自身の体験をもとに繁華街で若者の悩みを聞きながら、非行の防止や更生を支援する活動を独自に始めるようになり、「夜回り組長」としてメディアで大きく取り上げられる。テレビ番組への出演や執筆活動をこなし、さらには半生が映画化もされた。

 しかし、その当時交際していた資産家の女性と別れてからは生活に困窮するようになり、昔の仲間やマスコミ関係者に借金を申し込んだり自分の服を強引に売りつけるなどトラブルが増え始める。また死後、メディアの取材によって石原が生前語っていた経歴が虚偽のものであった事も判明している。

 2017年10月26日未明、東京都豊島区のサウナ付き簡易宿所において、当時70代の男性利用客を絞殺し、時価100万円相当の腕時計を奪う事件を起こす。翌2018年3月6日夜、今度は墨田区内の公園で男性を刃物で切りつける事件を起こしたのち隅田川に飛び込み、溺死。同年4月5日、前年10月に起こした強盗殺人事件で容疑者死亡のまま書類送検。報道では「職業不詳」とされた。

 2018年3月6日死去(享年79)