穂積由香里

穂積由香里(ほづみゆかり 1967年12月16日生)
 [タレント]



 俳優・穂積隆信の長女であり、社会現象にもなった穂積隆信のベストセラー『積木くずし』のモデルである。

 1982年に発刊された『積木くずし』は、持病といじめにより、非行に走った由香里と両親の葛藤を赤裸々につづった手記。約300万部のベストセラーとなり、テレビドラマ化、映画化もされるなど話題を呼んだが、実名をさらされたことなどからかえって好奇の目やバッシングにさらされ、彼女自身の非行はエスカレートしていった。

 1983年にはトルエン所持による毒物及び劇物取扱法違反で、また覚醒剤取締法違反でも2度逮捕された。

 1986年に穂積由里の芸名でテレビドラマ『妻たちの課外授業』で女優デビュー。ヌードまで披露した芸能活動は成功せず、アメリカ留学中に知り合った男性と結婚するが、のちに離婚。ナイトクラブ「積木の家」を経営するなどしたが、亡くなる前は父とその再婚相手の義母と同居し、知人のスナックの手伝いをしていたという。

 20代で腎臓を患って、十数年の闘病生活を送り、2000年には腎不全で入院。その年の秋には実母からの提供で生体腎移植を受ける。

 2003年8月18日、隆信夫妻と同居する都内のマンションの自室で亡くなっているところを発見された。行政解剖の結果、死因は多臓器不全で、13日夜から14日未明にかけて死亡したとみられる。35歳の若さだった。父は仕事先から帰京した8月20日に火葬場で遺体と無言の対面。棺には『積木くずし』を3冊入れたという。

 2003年8月18日死去(享年35)