アダム・ランザ

アダム・ランザ(Adam Lanza 1992年4月22日生)
 [アメリカ・殺人犯]



 ニューハンプシャー州エクスター生まれ。2012年12月14日早朝、自宅で銃を使い母親の頭部に射撃、射殺。その後、母親の車で家を出て、サンディフック小学校の校舎へ侵入、ライフル銃で乱射を開始した(100発以上の銃弾が発射されたとみられる)。この事件により学校の児童20人を含む26人が死亡した。亡くなった26人の内訳は、大人の女性が6人、女の子が12人、男の子が8人であった。犯人のアダム・ランザは拳銃で頭部を撃ち自殺した。

 アダム・ランザは事件までに前科はなかった。通っていたニュータウン高校では優等生だったという。2013年3月28日、ランザの家には、犯行に使用した物とは別の銃が3丁、槍やサムライ・ソード(日本刀を模した刃物)を含む計12本の刃物、1600発以上の実弾があった他、全米ライフル協会の認定証も所持していた事が明らかとなった。自宅にあった銃はすべて母親が購入したものである。また、検視の結果、アルコールや薬物などは検出されなかった。ランザは、大量殺人や銃器に対して強い執着心を持っていた。彼のコンピューターからは、過去の大量殺人事件について詳細に記録した表や、銃を使った自殺ビデオ、自分の頭部に銃口を向けた写真、学校での銃乱射を描いた映画やゲームが見つかった。

 犯行に及んだ動機としては、母親がランザの意思に反して精神病院に入院させようとしたことへの恨みなどが挙げられているが、詳細は不明であり、2013年11月25日、コネチカット州の検察は捜査報告書を公表し、犯行の動機については解明できないまま、捜査を締めくくった。後日、父親は、彼が子供の頃に自閉症の診断を受け、社会不適応、不安神経症、不眠といった症状のほか、集中力の欠如、学習困難、ぎこちない歩き方、人と視線を合わせないといった行動を示し、成長するにつれ過去の殺人事件に異常な興味を示していたことを明らかにしている。

 事件後、「(銃規制をするために)事件すべてがでっちあげであり、被害者家族や目撃者もすべて俳優が演じていた」という噂が立ち、検証サイトやビデオがインターネットで拡散され、被害者家族への誹謗中傷まで起こった。

 2012年12月14日死去(享年20)