野村香織

『劇場霊』より



野村香織(演者:足立梨花)
 トップ女優を目指す駆け出しの若手女優。舞台「鮮血の呼び声」のオーディションを受け、そこで同じ駆け出しの女優の水樹沙羅と仲良くなり、二人とも脇役に選ばれる。

 稽古に励む日々が続く中、小道具として使われる球体関節人形が持ち込まれたことをきっかけに、女性スタッフの変死など劇場内に異変が起こり始める。主演女優の篠原葵も転落事故で意識不明の重体に陥ってしまい、沙羅が代役として主演を務めることになるが、ある日の稽古中、舞台上で人形が動き出すのを目撃する。動揺した沙羅はそのことを訴えるが、誰にも信じてもらえず、ついには舞台を降板させられてしまい、志願した香織が主演に抜擢される。

 舞台公開前日、通し稽古の最中、人形が突然動き出し、劇場内はパニックになる。人形は次々と人間を襲い、男は無惨に殺し、女は唇から生気を吸い取っていく。助けに駆け付けた沙羅がマイクで香織に危険を知らせるが、香織は人形に見つかってしまい、押し倒されて生気を吸われ屍蝋化して死亡した。