沖田浩之

沖田浩之(おきたひろゆき 本名:置鮎広之 1963年1月7日生)
 [アイドル/俳優]



 神奈川県出身。芸能界に入る前は竹の子族として活動していた。TBS系列のテレビドラマ『3年B組金八先生』第2シリーズの松浦悟役で出演し、人気を博した。1981年にはスターダストプロモーションに所属し、「E気持」で歌手デビュー、曲がヒットした。熱狂的ファンの親衛隊も多数結成された。

 1981年4月、青山学院大学二部経済学部経済学科に入学。その後は歌手、俳優として活躍していたが、1984年7月28日、新潟県民会館にて歌手活動最後のコンサートを開催。ステージ終盤、これまでの歌手活動の集大成として、彼の気持ちを込めた曲「I believe in music」を披露。その年の秋、横浜岡田屋モアーズのイベントを最後に歌手活動を終了。フロムファーストプロダクションから独立し、念願の俳優一筋の道を歩むため、個人事務所ヒロ企画を設立する。

 1985年1月7日、仕事始めにそれまでのファン主体のバースデーパーティーを鶴見のホテルで開催し、CMに出演した森永製菓の商品を詰め合わせにした袋にサインを入れ販売した。同日、前組織のファンクラブや親衛隊などがすべて解散する。のち関西大手の芸能事務所にデスクを置き、舞台を中心に活動。その後、津川雅彦が代表を務めるグランパパプロダクションに移籍、俳優として堅実な歩みを続けていた。

 1999年3月27日に自宅で首吊り自殺を図り、36歳の若さで死去した。彼の死には、未だ多くの謎が残されている。一説には、仕事が少なく父親の借金を返済するのが困難になり、それを苦に自殺したとも言われているが、1999年4月以降も仕事の予定はかなり入っており、いずれは借金も完済できたと思われる。そもそも父親が本当に借金をしていたのかどうかも定かではなく、何か他の理由があるのではないかとされている。沖田自身が師と仰いでいた津川雅彦は沖田の死に絶句し「顔を洗って出直して来い!そう言ってやりたい」と涙ながらに語った。なお沖田だけでなく、弁護士の祖父、企業経営者であった父(1996年9月)、父の生前から経営を引き継いでいた兄(2002年4月)など、置鮎家は3代で4人の自殺者を出している。

 芸能界でも屈指のビリヤード好きとして知られていた。実力も趣味の域を超えており、福山雅治なども「打倒ヒロくん。」と語るなどビリヤードの普及に大きく貢献し、あるバラエティ番組の企画で自らプロの資格をとろうとしたほどだった。そんな沖田の自殺は、ビリヤード関係者にも大きな衝撃を与えた。

 1999年3月27日死去(享年36)