素木しづ

素木しづ(しらきしづ 1895年3月26日生)
 [小説家]



 北海道生まれ。庁立札幌高等女学校(現北海道札幌北高等学校)卒業後、結核性関節炎が悪化し右足を切断。1913年、森田草平に師事して文学を志し、処女作『松葉杖をつく女』を発表、翌年『三十三の死』で新進女流作家としての地位を築く。1915年、画家の上野山清貢と結婚し、年末子供をもうける。

 その後も病気と貧困に苦しみながら創作を続け、亡くなるまで5年足らずの作家生活のうちに代表作『美しき牢獄』『たそがれの家の人々』など60編に及ぶ作品を遺した。

 1918年、肺結核のため伝染病研究所で死去。なお、同年代の女流作家・尾崎翠は『新潮』1916年10月号に、「最も期待する作家・素木しづ氏について」という文章を寄せており、浅からぬ関心を抱いていたと思われる。

 1918年1月29日死去(享年23)