アンナ・ポリトコフスカヤ

アンナ・ステパノーヴナ・ポリトコフスカヤ(Anna Stepanovna Politkovskaya 1958年8月30日生)
 [ロシア・ジャーナリスト]



 ニューヨーク生まれモスクワ育ち。モスクワ大学ジャーナリズム学部卒業。ポリトコフスカヤは、ロシア連邦大統領プーチンへの批判と、彼の第二次チェチェン紛争の遂行とを包括した『Putin's Russia: Life in a Failing Democracy』を上梓した。彼女はこの本の中で、国内での自由を抑圧し、ソビエト時代の独裁権力を打ち立てた、ロシアの秘密情報機関であるロシア連邦保安庁を告発している。

 ポリトコフスカヤは、2002年10月23日に発生したモスクワ劇場占拠事件や、2004年9月1日に発生したベスラン学校占拠事件を含めて、人質の解放の交渉を行ったことがある。モスクワ劇場占拠事件では、チェチェン武装勢力からロシア当局との仲介を依頼され、人質釈放の交渉に当たった。事件後も犠牲者の家族に対する支援に関与した。

 2006年10月7日、ポリトコフスカヤはモスクワ市内の自宅アパート建物エレベーター内で射殺体で発見された。ロシア警察は事件直後、犯人らしき人物が写っている防犯カメラの映像を公開するなど、積極的に捜査を行い、チェチェン人2人の身柄を拘束。2011年5月31日、ロシア連邦捜査委員会は殺害の実行犯とみられるチェチェン人のルスタム・マフムドフ容疑者の身柄を拘束したことを明らかにした。彼女の殺害に関しては、何かしら政治的な思惑が働いているのではないかとの見方がある。

 2006年10月7日死去(享年48)