アンソニー・マイケル・ボーデイン(Anthony Michael Bourdain 1956年6月25日生)
 [アメリカ・作家/シェフ]



 ニューヨーク市にて出生。ニュージャージー州レオニアにて育つ。第一次世界大戦後にフランスから父方の祖父がニューヨーク市に移住してきたため、フランス系と母方のユダヤ系の血筋を持つ。1973年にヴァッサー大学に入学するも2年で退学。ニューヨーク市郊外にある権威ある料理学校、カリナリー・インスティテュート・オブ・アメリカを1978年に卒業する。

 ケープコッドでレストランの皿洗いとして飲食業界に入り、この業界の常として一時はヘロインとコカインの中毒にもなったが1980年代に薬物を絶ち、1998年には当時人気だったマンハッタンの「ブラッスリー・レアール」の料理長となる。同店の東京支店のために来日したことがあり、この日本滞在で全く異なる新しい世界があることを知り、これが人生の転機になったと後に語っている。生活費を稼ぐために1日12時間以上働くような日々を44歳まで送っていたが、料理業界の舞台裏を描いた著書『キッチン・コンフィデンシャル』(2000年)の成功により、一躍有名人となる。

 以降、本の執筆のほか、テレビで帯番組を持つなど、食と旅をテーマに精力的に活躍していたが、2018年6月に番組撮影のために滞在していたフランスのストラスブールのホテルの部屋で死亡しているのを発見された。死因はバスローブのベルトで首をつった上での自殺であった。2016年の番組の中で、孤独を感じ鬱状態に陥ることがあるとセラピストに語っていた。

 2018年6月8日死去(享年61)