スタンリー・ウィリアムズ

スタンリー・トゥッキー・ウィリアムズ3世(Stanley Tookie Williams III 1953年12月29日生)
 [アメリカ・犯罪者/社会運動家]



 ルイジアナ州ニューオーリンズ出身。1971年にアフリカ系アメリカ人を中心としたストリートギャング「クリップス」に加わり組織を拡大した。1979年に2件の強盗殺人容疑(コンビニエンスストア店員殺人、ホテル経営者とその妻子の強盗殺人)で逮捕され、一貫して無罪を主張していたが1981年に死刑の宣告を受ける。

 ウィリアムズは収監後、改心し反ギャング活動を行い、1996年からギャング暴力に反対する9冊の本を執筆。その功績により、2001年から2005年の間ノーベル平和賞やノーベル文学賞にノミネートされ、多数の減刑嘆願書が出されていた。ウィリアムズの半生を描いた映画『クリップス』でウィリアムス役を演じた俳優のジェイミー・フォックスや、クリップスの元メンバーでもあるラップ歌手のスヌープ・ドッグらハリウッドの著名人も支援。死刑の是非論争にも発展し、シュワルツェネッガー州知事が嘆願を受け入れるか、全米で注目が集まっていた。

 しかし、シュワルツェネッガー州知事は、ウィリアムズが自身の犯した殺人事件を依然として否認し、謝罪も行っていないことから「証拠を検討したが、恩赦を出す余地は見いだせなかった」と嘆願を棄却。この決定に従い、収監されていたカリフォルニア州サン・クウェンテン連邦刑務所で予定通り2005年12月13日午前0時1分にウィリアムズへの呼吸と心臓を止める薬物注射による死刑が執行された。

 ウィリアムズの葬儀はサウスセントラルの教会にて行なわれ、スヌープ・ドッグやジェシー・ジャクソンらを含む1500名以上の支持者が参列。遺灰は生前の彼の望みどおり、南アフリカの地に散骨された。

 2005年12月13日死去(享年51)