杉山登志

杉山登志(すぎやまとし 本名:杉山登志雄 1936年8月7日生)
 [CMディレクター]



 1936年、5人兄弟の次男として韓国の釜山に生まれる。1955年、日本大学芸術学部美術学科に入学。1958年、日本天然色映画株式会社に入社。

 1961年、「第1回ACC CMフェスティバル」において、登志のディレクションした森永製菓「チクレガム」のCMが銀賞を受賞。1963年、「資生堂ファッションベイル サイコロ」で第10回カンヌ国際広告映画祭テレビCM部門銀賞を受賞。国際賞の受賞は、日本のCMでは初の快挙であった。1965年には「資生堂チェリーピンク 口紅」で「第5回ACC CMフェスティバル」グランプリ受賞。

 1969年、資生堂パーラーの受付をしていた女性と結婚。しかし、翌1970年に妻と離婚。1971年、杉山グループで「モービル石油 旅立ち」を制作。同作は、第25回広告電通賞輸送機械部門賞を受賞した。

 天才の名をほしいままにしたが、自らのキャリアの絶頂にあった1973年12月12日夕方、東京都港区赤坂の自宅マンションでパジャマ姿のまま首を吊って自殺。杉山が残した遺書には、『リッチでないのにリッチな世界など分かりません。ハッピーでないのにハッピーな世界など描けません。夢がないのに夢を売ることなどは……とても……嘘をついてもばれるものです』と書かれていた。

 1973年12月12日死去(享年37)