デスモンド・リュウェリン

デスモンド・リュウェリン(Desmond Llewelyn 1914年9月12日生)
 [イギリス・俳優]



 ウェールズ出身。炭鉱技師の子として生まれる。16歳の頃から俳優を志し、両親に反対され会計士を目指すが夢捨てがたく、20歳で王立演劇学校に入学した。第二次世界大戦中は、5年間ドイツで捕虜生活を送った。

 007シリーズの初代Q(二代目ブースロイド陸軍少佐)役で『007 ロシアより愛をこめて』より長年親しまれてきた。Qはイギリス流のユーモアと皮肉を交えながら秘密兵器を提供、毎回ボンドの危機を救ってきた。Qのセリフは科学用語が多い難役であるが、「本物の科学者に見える」などの高い評価を得、実にシリーズ17作に出演。いつもは僅かなシーンの登場だが、『007 オクトパシー』では、気球に乗ってボンドに味方する美女軍団に助太刀、美女たちにモテまくるという晴れ舞台が用意された。

 『007 ワールド・イズ・ノット・イナフ』で引退。公開の翌月、ロンドン市内の書店で彼の伝記のサイン会を行った帰り、自身で運転する自動車と他者の車との衝突事故が起き、ヘリコプターで病院に搬送されるも死去した。同作品のDVDには追悼の映像が収録されている。

 1999年12月19日死去(享年85)