志賀真理子

志賀真理子(しがまりこ 1969年12月24日生)
 [アイドル/声優]



 神奈川県生まれ。劇団日本児童に所属し、NHKの「どんなモンダイQテレビ」にて子役の頃から活躍していた。のち歌手としてスカウトされ、1年間のレッスンを受ける。歌手としての実際のデビュー曲は、ビクター音楽産業より1985年に発売された「夢の中の輪舞-ロンド-」という曲である。この曲は1985年7月発売のOVA「魔法のプリンセス ミンキーモモ 夢の中の輪舞」の主題歌として使用された。その後、『魔法のアイドルパステルユーミ』(1986年)で主人公、花園ユーミの声優、及び主題歌「フリージアの少年」を担当。それにあたり、ワーナーパイオニアから改めて「デビュー」という形式となった。

 唯一のオリコン週間チャート100位以内ランクイン曲は「フリージアの少年」で、最高位48位である。「夢の中の輪舞-ロンド-」は最高位102位。以後ライブハウス中心のコンサート活動を続けていたが、人気ランキング番組「ザ・トップテン」(日本テレビ)の最終回(1986年3月31日)に一度だけ出演したことがある。「今週のスポットライト(ランク外の注目曲)」としての扱いで、「フリージアの少年」をワンコーラス披露している。これは、『パステルユーミ』の番組宣伝目的、および、当時の所属事務所が司会の堺正章と同じ有限会社トマトケチャップだったことも要因としてあると推察される。

 高校卒業後の1988年4月に大学進学時に学業と芸能界活動との両立問題に直面してしまい、芸能界を引退。その後、語学勉強や元々好きな音楽ジャンルであったジャズの勉強のために1989年8月よりアメリカカリフォルニア州に留学する。ところが、たまたま旅行中だった11月23日、アリゾナ州フラッグスタッフ近郊にてフリーウェイ上での事故に遭遇し、車から投げ出され全身打撲により即死した(友人4人と一緒に乗っていた車の前に動物が飛び出し、それを避けようとして高速運転中に急ハンドルを切ったために自動車が横転したもの)。12月3日に日本への帰国を予定しており、20歳の誕生日を1ヶ月前にしてのことだった。この事故では同乗していた友人4人も重軽傷を負っている。なお、遺体は現地で荼毘に付され、遺骨は亡くなった翌年の1990年に日本に帰国している。お墓には、彼女が最も好きだったという曲である「ひこうき雲」の文字が刻まれている。

 おニャン子クラブ全盛時代のデビューだったため、アイドル歌手としては日の目を見ることはなかった。唯一のアルバムCD『mariko』、『mariko+3』は共に廃盤のため入手が困難で、ネットオークションや専門ショップで高額で取引されていたが、2009年2月23日ソニー・ミュージックショップ「オーダーメイドファクトリー」より新装版『mariko』として発売された。

 1989年11月23日死去(享年19)