ジェイムズ・ホエール

ジェイムズ・ホエール(James Whale 1889年7月22日生)
 [イギリス・映画監督]



 ホエールはイングランドのダドリーで製鉄業者である父と看護師である母との間に生まれた、7人兄弟の6番目の子供であった。 兄弟達のように重工業の仕事につくのを望まなかったホエールは靴直しの仕事を始めた。1915年8月、第一次世界大戦の最中にホエールは軍隊に入隊し、1916年7月にウスターシャー連隊に参加した。1917年8月に捕虜になって、その間絵を描いたりスケッチをすることを楽しんでいたが、舞台制作の才能に目覚めたことに気づく。

 停戦後、ホエールはバーミンガムに戻り、プロの舞台関係者としてのキャリアを積み始めた。1928年、R. C. シェリフのあまり知られていなかった舞台『旅路の果て』の演出の依頼が2つホエールの元に届く。この作品の舞台の主役は当時あまり知られていなかった若手俳優ローレンス・オリヴィエだったが、舞台は大成功し、ウエストエンド劇場でも上演され、600公演が行われた。ホエールは、この作品のブロードウェイバージョンや映画化されたバージョンも手がけた。

 1931年、メアリー・シェリーの小説『フランケンシュタイン』の映画化作品が世界的に大ヒット。以後、『透明人間』、『フランケンシュタインの花嫁』などホラーの名作を発表。1941年に映画界を引退した。

 1957年5月29日未明ハリウッドにある自宅付属プールで溺死体で発見され、警察の捜査で入水自殺と断定された。1998年に彼の晩年を題材にしたドラマ『ゴッド・アンド・モンスター』が制作された。2002年、ホエールの故郷ダドリーにある新しい複合映画館の土地に、彼のためのモニュメントが立てられた。

 1957年5月29日死去(享年67)