アマンダ・トッド

アマンダ・トッド(Amanda Todd 1996年11月27日生)
 [カナダ・ネットいじめ被害者]



 アマンダは中学1年の時にインターネットのチャット上で知り合った男性から「裸が見たい」と求められ、胸をちらっとはだけて見せた。それから1年後、Facebookを通じて匿名の人物から「もっと見せないと、胸の写真をばら撒く」と脅迫を受けるようになった。アマンダは要求を拒否していたが、のちに複数の知人に彼女の胸の写真が添付されたメールが送信されていたこと判明した。

 以降、アマンダは不安神経症、うつ病、パニック障害に苦しむようになり、アルコールや薬物に手を出すようになった。暫くしてその人物がFacebookで彼女の胸の写真をプロフィール画像にして公開、これを知った彼女は自傷行為を繰り返すようになった。

 その後、アマンダは別の町へ引っ越したが、転校先の学校やFacebook上でいじめのターゲットにされ、複数のクラスメートから暴行を受けたこともあったという。彼女は漂白剤を飲み自殺を図り未遂に終わったが、それでもいじめが止むことはなかった。

 アマンダは『マイ・ストーリー:苦悩、いじめ、自殺、自傷行為』というタイトルで、自身の苦悩を告白する動画をYoutubeに投稿し、その一週間後の2012年10月10日に自宅で首を吊って自殺した。

 白黒で撮影された約8分間の動画の中でアマンダは一切話さず、数枚の白い紙を使って、いじめの経緯や自らの思いを伝えていた。彼女の自殺後、動画閲覧数が劇的に増加すると、メディアが一斉に取り上げた為、カナダ連邦警察が捜査に乗り出したり、ハッカー集団「アノニマス」がアマンダを脅迫した人物を特定して氏名や住所を公表するなど大変な騒ぎとなった。

 2012年10月10日死去(享年15)