ジョン・ノトヴェイト

ジョン・アンドレアス・ノトヴェイト (Jon Andreas Nodtveidt 1975年6月28日生)
 [スウェーデン・ミュージシャン]



 1988年に、Siren's Yellというスラッシュメタルバンドをジョンを含む4名で結成するが、翌1989年に解散する。同年、Siren's Yellで同僚だった、ピーター・パルムダルをベーシストとして、2名でディセクションを結成。ジョンはギターに加えてボーカルを兼任した。当初、デスメタル色の強かったディセクションは、徐々にブラックメタル色を強めることになる。メインバンドは、ディセクションであったが、ジョンはその他にもさまざまなバンドを結成、加入したりした。

 音楽活動とは別に、1995年に新興悪魔崇拝団体であるMisanthropic Luciferian Orderに当時のディセクションのギタリストであったジョアン・ノーマンと共に加入。ジョアンは、1997年にディセクションを失踪する形で脱退しているが、これはMisanthropic Luciferian Orderの考え方についていけなくなったことと、ジョンからの報復を恐れたためであった。1997年12月に、アルジェリア人移民の男性の殺人容疑で友人の男と共に逮捕される。結局、友人が主犯となりジョンは共犯で殺人幇助の罪で懲役8年の判決を受けた。また、この事件の捜査の過程でジョンが、他のスウェーデンのミュージシャンに脅迫を行っていたことも明らかとなった。この逮捕、投獄でディセクションは、活動を停止することとなる。

 2004年9月6日に出所し、逮捕前とは異なるメンバーでディセクションを再結成する。その後、ライブ活動を活発に行いアルバムも発表するなど順調な活動をみせたが、2006年6月24日のライヴを最後に「ディセクションは最終章を迎えた」として解散した。

 2006年8月13日、ストックホルム市の自宅アパートメントで拳銃自殺。父親とガールフレンドに宛てた手紙に「トランシルヴァニアへ旅立つ」という旨の記述があった。かつてジョンは「サタニストは人生のピークを迎え、全てを成し遂げ、地球の存在を超越しようとした時に、生と死についてを笑って決める。悲しんで人生を終えることは全くもってサタニックではない。サタニストは強く死ぬ。年齢でも病気でも抑鬱でもなく。不名誉よりも死を選ぶのさ!死は人生のオーガズムだ!だからできる限り緊張感を持って生きろ!」との言葉を残していた。彼が突然ともいえる自殺を遂げたのは、こうした思想上の理由によるものであると思われる。

 2006年8月13日死去(享年31)