ブッカー・リトル

ブッカー・リトル・ジュニア（Booker Little Jr.　1938年4月2日生）
　［アメリカ・トランペット奏者/作曲家］


　テネシー州メンフィス生まれ。シカゴ音楽院に学び（1956～1958年）、この間ジョニー・グリフィンら地元の主要なミュージシャンと共演した。ニューヨークへ移った後、ドラマーのマックス・ローチや、マルチ・インストゥルメンタリストの名手エリック・ドルフィーと共演するようになり、サイドマンやリーダーとして彼らとレコーディングを行なった。1960年12月21日に録音されたドルフィーのアルバム『ファー・クライ』に参加した後、翌1961年6月にニューヨークのジャズクラブ、ファイブスポットにドルフィーと共同で出演し、ここからプレスティッジ・レコードによる三枚の古典的アルバムが誕生した。

　スタイル的に見てリトルのサウンドは、クリフォード・ブラウンの演奏をルーツとしており、歯切れのよいアーティキュレーションや磨き抜かれたトーン、バランスのよいフレージングが特徴であった。1950年代中頃のクリフォード・ブラウンに始まった「土着のビ・バップ」の表現拡大の可能性を示し始めたが、1961年10月5日、尿毒症の合併症によりニューヨークで急逝した。

　1961年10月5日死去(享年23)