三遊亭小圓遊(初代)

初代三遊亭小圓遊(しょだいさんゆうていこえんゆう 本名:鳥羽長助 1870年生)
 [落語家]



 東京出身。実家は東京芝の「鳥長とりちょう」という料理屋。幼少期から芸事に熱中し1884年、14歳で初代三遊亭圓遊に入門。最初は遊林といい少年落語家として評判を得た。1895年3月に25歳で真打となり小圓遊と改名。得意ネタは師匠仕込みの『成田小僧』であった。

 その人気は絶大なものであり、圓遊の後継者と目されていたが、1902年に巡業先の尾道の旅館で夭折。師匠圓遊はあまりにも早すぎる死を惜しんだ。年上の弟弟子であった三遊亭左圓遊は、小圓遊の急死を聞いて「シメタッ」と手を叩いて喜んだという噂が流れた。真偽は不明だが、それだけ小圓遊の人気・実力が凄まじいものであったということがうかがい知れる。

 1902年8月29日死去(享年32)