ラナ・クラークソン

ラナ・クラークソン(Lana Clarkson 1962年4月5日生)
 [アメリカ・女優]



 カリフォルニア州ロングビーチ出身。ダンサーやエキストラ出演としての長い下積み時代を経て、1985年に「低予算映画の王者」と呼ばれた映画監督ロジャー・コーマン製作『野獣女戦士アマゾネス・クイーン』に主演し、一躍有名になる。その後も数多くのB級映画に出演。また、一流企業のテレビCMにも出演していた。女優として活動する傍らウェスト・ハリウッドにあるナイトクラブ「ハウス・オブ・ブルース」のVIPルーム専門のホステスとしても働いていた。

 2003年2月2日夜、ハウス・オブ・ブルースを訪れた有名音楽プロデューサーのハーヴェイ・フィリップ・スペクターから「自宅へ行こう」と何度も誘われ、強引さに根負けしたラナは閉店後に彼の豪邸があるロサンゼルス郊外のアルハンブラへ行くことになった。ところが、翌日早朝にスペクターの自宅の広間で、ラナは遺体で発見された。発砲によるものと見られる血を顔から流し、椅子に倒れ込んだ状態で死んでいるのを同家のお抱え運転手が見つけ警察に通報した。

 ラナのそばにはスペクターのものとみられる38口径のリボルバーがあった。スペクターはラナ・クラークソン射殺容疑で逮捕されたが、彼は彼女が自殺を図ったと主張し容疑を否認し、その後100万ドル(約1億2000万円)の保釈金を払い、保釈された。2007年9月26日、ロサンゼルス地裁の陪審団は有罪か無罪かを判断できない「評決不能」を宣言した。

 2009年4月13日、検察の申し立てで2度目の審理が行われ、公判で検察官らは、スペクターが「麻薬の常習者で、女性に対する数々の暴力的な経歴を持つ」男であり、その一つが殺害にまで至ったものであると主張を展開した。同年5月29日、第2級殺人罪でスペクターに禁固19年の判決が言い渡された。

 2003年2月3日死去(享年40)