カーラ・フェイ・タッカー

カーラ・フェイ・タッカー(Karla Faye Tucker 1959年11月18日生)
 [アメリカ・死刑囚]



 テキサス州ヒューストン生まれ。幼少期のカーラは、2人の姉がブロンドヘアーで青い瞳だったのに対し、自分だけがブリュネットヘアーで黒い瞳だったことがコンプレックスであった。それもそのはず、カーラは母親が不倫の末に授かった子供であった。両親は何度も別居を繰り返し、カーラが10歳の時に離婚した。父親のもとで育ち、次第にグレ始め、麻薬に手を出すようになり、14歳の時に家出をして売春に走った。

 1983年6月、23歳の時、恋人と共謀し、元彼氏の自宅に強盗目的で侵入。元彼氏とその女友達をつるはしで殺害後、自動車を奪って逃走。約1ヶ月後の7月20日に逮捕された。

 その後、カーラの死刑が確定し、1998年2月に死刑執行が決定していた。それに対しカーラがテレビ番組に出演しキリスト教徒として自らの罪を悔い改め、世の中の人々に役立つ行いをしていきたいとい語ったことから、全米から助命嘆願が寄せられた上、当時のローマ教皇ヨハネ・パウロ2世まで助命嘆願をした。またカーラの死刑執行反対デモが行われるなど、その死刑執行に対し中止を求める世論が沸き起こった。しかし当時のジョージ・W・ブッシュ知事(アメリカ合衆国第43代大統領)が、恩赦を拒否し執行命令を撤回しなかったため、1998年2月3日、カーラの死刑が執行された。

 アメリカでは彼女を偲んだインターネットサイトが存在しているという。

 1998年2月3日死去(享年38)