パトリック・ヘンリー・シェリル

パトリック・ヘンリー・シェリル(Patrick Henry Sherrill 1941年11月13日生)
 [アメリカ・大量殺人犯]



 アメリカ海兵隊へ所属していたが、除隊後に職を転々としたのちオクラホマ州エドモンドの郵便局で、パートタイムの配達員として勤務するようになる。しかし、その勤務態度は酷く怠慢であり、二度停職処分を受けていた。

 1986年8月19日の午後、その勤務態度から2人の上司に叱責される。そして翌日の午前8時過ぎ、45口径の自動拳銃2挺と百発の銃弾を入れた郵便袋を肩にかけた彼はタイムカードを押してから前日自分を叱った上司の一人を手始めに殺害した。その後局内の人間を次々に殺しまわり、最期に上司の椅子に座ってから、自らの頭部を銃で撃ち抜き自殺した。15分間の事件で14人の犠牲者、6人の重傷者を出した。

<犠牲者>
パティ・ハズバンド(48・主任)
リチャード・エッシャー(38・主任)
パトリシア・ギャバード(47・事務員)
ベティ・ジャレッド(34・事務員)
ヨンナ・ハミルトン(30・事務員)
パティ・ウェルチ(27・事務員)
パトリシア・チャンバーズ(41・パートタイム事務員)
ジュディ・デニー(41・パートタイム事務員)
トーマス・シェイダー(31・パートタイム事務員)
ジェリー・パイル(51・配達人)
ケネス・モレイ(49・配達人)
ルロイ・フィリップス(52・配達人)
ポール・ロックニー(33・配達人)
ウィリアム・ミラー(30・配達人)

 この事件から、アメリカで"Going postal"というスラングが生まれた。「怒りで発狂する」「ブチ切れる」などの意味で使用される。この事件の翌年には、街中で人々を無差別に銃で殺して回るパソコンゲーム『ポスタル』が作られた。

 1986年8月20日死去(享年44)