小林由佳

小林由佳(こばやしゆか 1983年1月19日生)
 [歌手]



 奈良県出身。生後まもなく「先天性胆道閉鎖症」という1万人に1人の割合で発症するといわれる難病が見つかる。歌手を夢見て20歳で上京し、闘病生活の一方で働きながら音楽スクールへ通う。2009年2月に自費制作で初めてのアルバム『Alive』を発売したが、直後の2009年5月に体調を崩し、医師から「余命1年」という厳しい宣告を受ける。しかし「やっぱり自分は歌を歌おう。歌しかないし、多くの人に自分の歌を知ってもらいたい」という強い思いから、余命1年の宣告からちょうど1年が経つ2010年6月にライヴイベント「命を懸けたLast Live」を企画。自身のブログやmixiなどで情報発信をはじめたところ、前向きに生きる彼女の姿勢に共感した多くの人たちからの励ましのエール、ライヴの運営の手伝いなどの申し出などが相次ぎ、2009年12月28日付朝日新聞や週刊女性2010年2/9号などでも紹介され、注目を浴びる。

 2010年6月9日、アルバム「Precious~僕らの未来が咲く場所へと~」(ユニバーサルミュージックよりリリース)で念願のメジャーデビューを果たした。 そしてついに2010年6月11日、東京都西東京市の保谷こもれびホールでのライヴ「命を懸けたLast Live」を実現し多くの人に感動を呼び起こした。彼女の実際のLiveの模様はフジテレビ「奇跡体験!アンビリバボー」で紹介された。

 2011年3月、母親の肝臓を移植することが決定し、同年5月25日に肝臓移植手術を受ける。しかし、6月4日に容態が急変し、病床で自身の作品・楽曲を聴かせながら励まされていたが、懸命な看病もむなしく2011年9月3日午前2時54分、28歳の若さで永眠した。

 彼女の最後となってしまった公式ブログは2011年5月24日の移植手術日前夜で、ブログには「大変な手術らしいです。先生のお話を聞いてびびりました。けど、もう決めたから・・・いってきます。今後メッセージのチェックは出来ません。ですが、コメントはチェックできるようになったらすぐに見ます。いってきます。みんな・・・大好きです。」と綴られている。

 2011年9月3日死去(享年28)