ロビン・ウィリアムズ

ロビン・ウィリアムズ(Robin Williams 1951年7月21日生)
 [アメリカ・俳優/コメディアン]



 イリノイ州シカゴ出身。父親がフォード社の重役という裕福な家庭に育つ。カリフォルニア州マリン郡の高校を卒業し、マリン大学で演技を学び、奨学金を得てジュリアード音楽院の演劇科に3年間在学、演技力に磨きをかけた。『スーパーマン』などで有名なクリストファー・リーヴとはジュリアード時代からの親友であり、彼の死後も息子ウィルの後見を務めた。

 役者としてのキャリアは、スタンダップ・コメデイアンとしてのライブ出演で始まり、その後1978年から1982年にかけて放送されたテレビシリーズ『モーク・アンド・ミンディ』で初めて有名になった。この時期ドラッグとアルコールに溺れてしまうが、克服する。1980年にはロバート・アルトマン監督の『ポパイ』で映画デビューを果たし、その後キャリアのほとんどを映画を中心に積み重ねている。1987年には映画『グッドモーニング, ベトナム』で、1989年には映画『いまを生きる』で、1991年には映画『フィッシャー・キング』で、計3回もアカデミー主演男優賞にノミネートされる。そして、1997年には映画『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』でアカデミー助演男優賞を受賞。1986年には米国随一の歌劇場であるニューヨークのメトロポリタン歌劇場にて伝説のスタンダップ・コメディ『Robin Williams Live at the Met』を行い、2002年にはニューヨークのブロードウェイシアターにてスタンダップ・コメディ『Robin Williams Live on Broadway』を自作自演した。声優としては、ディズニーのアニメーション『アラジン』のジーニー役をはじめ、『ロボッツ』『ハッピー フィート』などに出演した。

 演技においては、大胆でハイテンションなマシンガン・トーク、即興、物真似、声真似で知られ、『グッドモーニング, ベトナム』でのDJ役、『ミセス・ダウト』での女装する中年男性役、ディズニー・アニメーション『アラジン』での変幻自在な魔人ジーニーの声優などを始め、出演作の多くにその特徴が見られる。一方では『いまを生きる』、『レナードの朝』、『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』のような、ペーソスに満ちたシリアスな演技も高い評価を得ている。2002年には『ストーカー』で恐ろしいストーカー役を、『インソムニア』ではサイコ殺人の犯人を演じ、これまでの善良なキャラクターを演じるコメディ俳優のイメージを覆す演技で高く評価された。

 私生活では、2度の結婚で3人の子供がおり(2008年に離婚し、2011年に3人目の妻スーザンと再婚している)、2人目の妻マーサとの間に生まれた娘の名前は、彼の大好きな日本製のテレビゲームソフト『ゼルダの伝説』にちなんで「ゼルダ(ゼルダ・ウィリアムズ)」と命名している。

 2014年8月11日、カリフォルニア州の自宅にて死去。寝室のクローゼットの扉にベルトをかけ首を吊っており、左手の手首には切り傷があったことなどから自殺と見られている。関係者によると、数ヶ月鬱状態にあり、アルコール依存症専門のリハビリセンターに入院したこともあったという。また初期のパーキンソン病であったとも伝えられた。この訃報に、バラク・オバマ大統領も哀悼の言葉を発表した。

 2014年8月11日死去(享年63)