スウェード・サベージ

スウェード・サベージ(Swede Savage 本名:デビッド・アール・サベージ・ジュニア 1946年8月26日生)
 [アメリカ・レーシングドライバー]



 カリフォルニア州サンバーナーディーノ出身。インディ500の長い歴史の中でも特に酷いアクシデントが多発した年が1973年とされている。予選中の死亡事故、スタートでの大混乱、負傷事故が相次ぎ、豪雨による中断もあるなど、まさに天から見放されたようなこの年のインディ500はサベージの事故によって最大の悲劇を迎えた。

 5月30日、インディ500決勝、4番手からのスタートとなったスウェード・サベージは、前半57周を迎えた時点で新鋭ながらトップに立っていた。しかし第1ターンでかわされ、トップを取り戻すべく第4ターンで外から抜きにかかった瞬間にタイヤが滑りテールスライド、内側の壁に一直線に激突した。パーツを飛散させながら、彼はエンジン部をシートごと背中に付けた状態で宙に舞い数回転してコース上に落下炎上した。

 サベージは火に巻かれながらも意識があり、自力で立ち上がろうとしたが、体がシートに固定されたまま動けず、そのまま昏倒。火はマーシャルに消し止められ、すぐさま病院に搬送されたが、全身打撲と全身の火傷により33日後の7月2日に死亡した。

 なお、この事故で現場に駆けつけようとしたサベージのチームメイトでピットクルーのアマンダ・テランが、大混乱の中でオフィシャルの救急車に轢き殺される二次事故が誘発されるという悲劇となった。

 1973年7月2日死去(享年26)