大佑

大佑(だいすけ 本名:押田大佑 1978年7月30日生)
 [ボーカリスト]



 東京都出身。「Le'cheri」、「Fatima」まではドラマーを務めていた。1999年、Fatimaを脱退後、鬱状態に入っていたころにDIR EN GREYの京と出会い、ボーカルへの転向を勧められる。その後同年5月、「蜉蝣」を結成、ボーカルを務める。作詞はほぼ大佑が行っているが、本人曰く「恋愛を基調とした」バラードや後ろ向きな気持ちを歌ったものから、エロスやエログロをテーマとしたものまでこれもまた幅広く手掛ける。

 バンド名のテーマは「儚さ」。生まれつき心臓が悪く幼い頃から心臓疾患を抱えており、医者に死の宣告をされていた。その自分の短命の運命を儚い命の虫であるカゲロウになぞっている。

 2005年11月に発売した「腐った海で溺れかけている僕を救ってくれた君」は、日本テレビ「音楽戦士 MUSIC FIGHTER」やフジテレビ「超V.I.P」の主題歌として起用されたこともあって、オリコン総合チャート21位にランクされた。

 2006年、アルバム「黒旗」のリリース以降バンド活動をどうするかを話し合った際、「蜉蝣としての活動が完全に煮詰まった」と判断したメンバー全員の意見により、翌年1月を以て解散。解散後もメンバーの仲が途切れたわけではなく、大佑は「タイミングが合えば蜉蝣の復活もあり得る」と語っていた。

 その後、元deadmanのメンバーとともに「The Studs」で活動したが、2009年に活動休止。2010年4月6日、「大佑と黒の隠者たち」名義のソロ活動をスタートさせ、6月に1stシングル「翻弄」をリリース。7月21日には2ndシングル「嫌」の発売を控えていた。

 2010年7月15日午前2時ごろ、前日の打ち合わせで、「眠れない」と訴えていたため、心配したスタッフが東京都渋谷区にある大佑の自宅を訪ね、死亡しているのを発見。

 打ち合わせが終わり、帰宅後に酒と精神安定剤を大量に摂取したとされ、自殺と見られている。関係者によれば、21日発売予定だったシングル「嫌」を始め、秋にはアルバムのリリース、さらには外国でのツアーライブも考えられていた矢先の出来事だった。尚、通夜・葬儀は近親者の間で執り行われ、また8月16日には献花式も行われた。

 亡くなる直前に受けた「ROCK and READ」のインタビューでは、「心の支えを失った」と語っていた。

 2010年7月15日死去(享年31)