オマイラ・サンチェス(Omayra Sanchez 1972年8月28日生)
[火山犠牲者]
生還を果たした人たちによると、再度の噴火の可能性等の警告が行われたが、以前から偽情報が多く流れていたため、あまり聞き入れられなかった。さらに、市民のパニックを恐れた市長(被災により死亡)がラジオで「噴火はない」と終始放送を続け、その日の祭りのために近隣の住民が駆けつけたことも被害を大きくした。このことから、2008年2月12日にUNESCOは国際惑星地球年の一環として、正確な知識の不足と情報伝達の不備による「世界最悪の人災による悲劇」のワースト5の一つとしてこの噴火災害を認定している。
災害から16年たった2001年ごろまで、町は60cm以上の灰や残骸に覆われていた。村人たちは、石や骨などを拾い集め神殿に点置した。間に合わせのフェンスで動物の侵入を防ぐことによって、現在では小さな木が育ち始めている。アルメロは、現在被災地の北約8kmに移転しており、旧市街地は墓地として保全され、今でも多くの遺体が眠っている。この噴火の復旧には、その年のコロンビアの国民総生産の約20%にあたる77億ドルが費やされた。
1985年11月16日死去(享年13)