ディノ・チアーニ(Dino Ciani 1941年6月16日生)
[イタリア・ピアニスト]
フィウメ出身。ジェノヴァでマルタ・デル・ヴェッキオにピアノを師事。その後ローマの音楽学校に学んでアルフレッド・コルトーの上級クラスに進み、コルトーから不世出の奇才と認められた。1961年にブダペストのリスト=バルトーク・コンクールで準優勝に輝く。
レパートリーは、ベートーヴェンとウェーバーのピアノ・ソナタ全曲とブラームスの協奏曲、シューベルト、シューマン、ショパン、ドビュッシー、バルトークの作品である。わけても、ドイツ・グラモフォンに残したドビュッシーの前奏曲集は賞讃された。32歳で交通事故によって死去。
情熱的な表現と光り輝く美音、ニュアンスと情感に富んだ歌によって名高い。存命ならばこんにちのピアノ界に少なからぬ影響を与えていたであろうと言われている。
1974年3月28日死去(享年32)